麦茶は煮出した方がいい?水出しの方がいい?

麦茶は煮出した方がいい?水出しの方がいい?

麦茶

夏に家庭で飲む代表的な飲み物は麦茶だと思います。冷蔵庫を開けると麦茶が常備されているなんてご家庭も多いと思います。最近では、麦茶は水出しで作っているご家庭も多いようですが、昔は煮出しが主流でした。

 

じゃあ、煮出しと水出しどちらの方が体に良いのでしょう?煮出しの方が成分が出て健康によく、衛生的にもよさそうですよね。でも実際のところどうなんでしょう。今回は麦茶は煮出しか水出しどちらがいいのかについて紹介させていただきます

 

1.麦茶について

麦茶は今では手軽に飲める飲み物ですが、昔は誰でも手軽に飲むことができるものではありませんでした。麦茶は「麦湯」と呼ばれ、平安時代から貴族が飲用していたとされています。江戸時代には庶民にも広がり、屋台の「麦湯売り」が流行したそうです。

 

麦茶の原料は大麦の種子を煎じたもので、一般的な茶葉から抽出されるお茶とは異なり、カフェインが含まれていないので、就寝前や小さな子供が飲むのに適しています

 


2.煮出しと水出し、どっちが衛生的に良い?

疑問

麦茶は煮出しでも水出しでも楽しむことができる飲み物ですが、どちらが衛生的にいいのでしょう。煮出しの方が殺菌消毒してくれそうなイメージがありますがどうなのでしょう。

 

結論から言えば、煮出しの麦茶の方が細菌の増殖するスピードが遅く、衛生的にもよいという結果です。煮出した麦茶と水出した麦茶を冷蔵庫に保存したところ、細菌の増殖数は煮出しの方が圧倒的に少ないという検証結果だったそうです。

 

しかし、煮出した麦茶も冷めるまで常温に置いておくとダメなようです。煮出した麦茶を常温に置いているとその間に細菌は増えてしまいます。ぬるいなという温度に置いておくのが一番NGです。

 

煮出した麦茶は急速冷蔵するのがオススメです。やかんごと水につけて急速に温度を下げることができれば安全と言えます。温度を下げた後はすぐに冷蔵庫に入れ冷やすようにしましょう。

 

麦茶を冷やすためといって、熱いままの麦茶を冷蔵庫に入れることは絶対にやめましょう。冷蔵庫内が熱くなってしまい、他の食品を傷めてしまうしまう原因になります。


3.煮出しと水出しはどっちが美味しい?

麦茶

どうせお茶を飲むのなら美味しいに越したことはないですよね。煮出しと水出しの麦茶だとどちらが美味しいのでしょうか。煮出しの方が味が出て美味しそうなイメージがありませんか?

 

美味しさにはもちろん好みがありますが、検証の結果によると、水出しの麦茶に比べると、煮出しの麦茶の方が甘味・旨味・苦みが強いとい傾向にあったようです。また、香りも煮出しの麦茶の方がよくなります。

 

麦茶の香ばしさやコクというのは、麦を焙煎した際に生まれる「アルキルピラジン」という香味成分によって引き出されます。麦茶パックを煮出しすることでより多くのアルキルピラジンを含む麦茶を作り出し、香味やコクのある麦茶を作り出すことができます。

 

しかし、煮出した麦茶の方が手間がかかります。麦茶を沸かし、その後冷やす必要があります。水出しであれば冷蔵庫で冷やすだけですので、簡単に作ることができます。味にこだわる方は煮出し、多少の味や香りの違いは気にならないという方は水出しがオススメです。


4.麦茶の賞味期限は短い

麦茶

お茶は他の飲み物と比べると腐りにくいイメージがあるかと思います。日本で良く飲まれている緑茶にはカテキンという抗菌作用のある成分が入っているので腐りにくいので、お茶は腐りにくいというイメージがあるのではないかと思います。

 

しかし、麦茶は麦茶は麦を焙煎したものからお茶が抽出されており、でんぷん質を多く含んでいます。でんぷんは細菌のエサになるので麦茶は他のお茶と比較して腐りやすく、賞味期限も3日~4日と短くなっています。

 

麦茶のポットにぬるぬるしたヌメリが付いていたりしませんか?このぬるぬるがでんぷんで、放置しておくと細菌が繁殖してしまうので、ポットを洗う時は注意して洗うようにしましょう。

 

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5.麦茶を安全に保存するためのポイント

ポイント

せっかく麦茶を作っても、保存方法を間違ってしまうと細菌が繁殖してしまい、すぐに飲めなくなってしまいます。麦茶は他のお茶と比較して腐りやすいので注意する必要があります。最近を増やさないためのポイントとしては以下のようなものがあります。

 

①ポットは洗剤で毎回洗う

ポットを洗う時に水ですすぐだけという方もいるのではないでしょうか。私も毎日洗うのが面倒で、すすぐだけで洗剤で洗わないことがありましたが、これは細菌を増やしてしまう原因になります。

 

麦茶にはでんぷん質が多いので、他のお茶よりも汚れやすくなっています。ですので、ポットは毎回きちんと洗剤で洗うようにしましょう。ボトルがプラスチック製の場合は硬いもので擦ると傷がついてしまい、そこに細菌や汚れが溜まってしまうので柔らかいスポンジで洗うようにしましょう。

 

②すぐに冷やす

細菌は30℃前後の温度の時に最も繁殖します。夏の常温なんていうのはまさに最も危険なゾーンです。飲んだ時に「ぬるい」と感じる温度に置いておくのはやめるようにしましょう。

 

煮出した後の麦茶はすぐに冷やすようにし、冷やした後は冷蔵庫に保存しましょう。また、冷やした麦茶を飲んだ後もすぐに冷蔵庫に戻すようにしましょう。

 

③ポットに口をつけて飲まない

口の中には細菌がたくさんいて、1000~2000億もの細菌がいるそうです。ポットに口をつけて麦茶を飲んでしまうと細菌がポットの中に入ってしまい、あっという間に増えてしまいます。麦茶が腐る原因にもなるので必ずコップを使い飲むようにしましょう。


5.まとめ

麦茶を作る際に煮出しにしようか水出しにしようか悩んでいる方は自分が何を優先するかによって作り方を選んでみてはいかがでしょう。手間がかかっても味や香りを楽しみたい方は煮出しがオススメですし、多少味や香りが劣っても手間をかけたくない方には水出しがオススメです。

 

麦茶を作る際に一番注意してもらいたいのは麦茶は腐りやすいということです。どちらの方法で作っても麦茶は他のお茶と比べると腐りやすいので、麦茶作ったらなるべく早く飲むようにしましょう。

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